実施報告

2013年3月23日(土),京都工芸繊維大学は,入試改革を考えるKITシンポジウム「大学入試への英語スピーキング・テスト導入の可能性をさぐる」を開催しました。

研究開発の分野において国の垣根がなくなってきている昨今,理工系の学生に対してこそ英語教育の充実が必須であり,世界に発信できる人材の育成を目指す中,大学入試で英語スピーキング能力が問われないことの損失は計り知れません。このような考えのもと,本学では2012年秋に,入試への英語スピーキング・テスト導入の可能性をさぐる学際的な研究グループを立ち上げました。

今回はその出発点として,外部有識者を招き,スピーキング・テスト導入の意義と課題について考える一般公開シンポジウムを開催しました。

当日は,古山正雄学長の開会挨拶,研究グループの発起人である羽藤由美教授の開催趣旨説明の後,長年,英国ケンブリッジ大学ESOL試験機構において,ケンブリッジ英検スピーキング・テストの企画に携わった経歴を持つNic Underhill氏(英語教育・評価コンサルタント)による基調講演が行われました。

また,行政の立場から大学入試改革に取り組む平野 誠氏(文部科学省高等教育局大学振興課大学入試室長),中央教育審議会外国語専門部会委員など英語教育の改善に向けて多方面で活躍する吉田研作氏(上智大学言語教育研究センター長,教授),日本言語テスト学会の会長であり,各種のスピーキング・テスト開発に携わった実績を持つ中村優治氏(慶應義塾大学文学部教授)により,多方面から知見に満ちた講演が行われました。

パネルディスカッションでは,「公平性・公正性を確保するためにはどうすれば良いか」「スピーキング・テストの導入が高等学校の英語教育にどのような影響を与えるか」等、参加者から提出された課題を中心に活発な意見交換が行われました。聴講していた高等学校教員からは,「高校生にどの程度の能力を求めるのか」「いつからどの課程でスピーキング・テストを課すのか」等の具体的な質問もあり,関心の高さが伺われました。

閉会挨拶では,本学アドミッションセンター長でもある森迫清貴副学長より,「日本における先進事例が少なくまだ研究段階ではあるが,各所よりご提案・ご意見を頂きながら前向きにチャレンジしていきたい」との抱負が述べられました。

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